2026/07/18 07:38
こんにちは。『大人のteatime』編集部です。
きらきらと輝く晴れの日も素敵ですが、しっとりと街を濡らす雨の日だからこそ、
より一層その美しさが引き立つ場所があります。
今回ご紹介するのは、私たちが「何度でも掲載したくなる」ほど深く心惹かれている、特別な珈琲店。
防府市栄町にある『三日月堂珈琲』さんです。
今回の『大人のteatime』では、「雨の似合うカフェ」の特集としてお伺いしました。
どこかノスタルジックな静けさが漂う空間で、雨音を聴きながらいただく一杯の珈琲は、
日々の忙しさで少し固くなった心を優しく、ゆっくりと、ほどいてくれます。

空間を泳ぐ香ばしい匂いにつつまれて
どこか懐かしく、落ち着いた趣きをまとったお店の佇まい。
『三日月堂珈琲』は、店主の牧子さんの実家の倉庫をリノベーションして作られた空間です。
一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが、入口横に佇む立派な焙煎機。
実はお父様から引き継いだという年代物で、今も現役の相棒として、毎日大切に大切に使われています。
取材にお邪魔した午前10時は、ちょうど焙煎の真っ最中。 ローストしたての香ばしく、どこか甘い珈琲の香りが、空間を泳ぐように立ち上っていました。
「珈琲豆にはそれぞれ個性があって、日々研究です。毎日変わらず、安心してお客様に認められるものを提供していきたい」
そう話す店主様の真摯なまなざし。焙煎の記録をあえてデジタルではなくノートに手書きで残すという
アナログな手法にも、このお店が持つ温かい手ざわりと、丁寧なものづくりの姿勢が息づいています。
一滴一滴に想いをのせる、ハンドドリップの魔法
喫茶スペースが始まるのは、お昼の12時から。
おひとりさまで静かに本を開く方、ご年配の方、誰もが自然体でひと息つける、懐の深い雰囲気が人気です。
こちらでいただけるのは、軽やかで口当たりの良い中煎りから、どっしりと濃厚な深煎りまで、
それぞれの豆の魅力を最大限に引き出した珈琲。注文を受けてから、
丁寧にハンドドリップで淹れてくださいます。
そんな至福の一杯にそっと寄り添うのが、お店自慢の自家製スイーツ。
特に人気の「ワッフル」に添えられているのは、お店で時間をかけてことことと丁寧に炊き上げられた、
甘さ控えめの自家製あんこ。 雨の日は、少しビターな深煎り珈琲と、
優しい甘さの「あんこバナナワッフル」の組み合わせが、
なんとも言えない贅沢なマリアージュを奏でてくれます。
また、表面はパリッと香ばしく、中はクリーミーなチョコプリンが隠れている期間限定の「チョコレートブリュレ」や、
季節指定の「ほうじ茶のバスクチーズケーキ」など、その時々にしか出逢えないお楽しみも待っています。
「あると少しだけ、心が潤うもの」でありたい
「昔から、生活に絶対必要なものというよりは、あると少しだけ心が潤うものに惹かれるんです。
ここも、お客様にとってそんな存在になれたら理想ですね」
店主様がぽつりと言ったその言葉が、とても深く心に残っています。
珈琲は、生きていくために絶対に不可欠なものではないかもしれない。
けれど、雨の音に耳を澄ませながら、温かいカップを両手で包み込み、
ゆっくりと喉を潤すその一瞬があるだけで、私たちの毎日はどれほど豊かになることでしょう。
うれしい時も、ちょっと寂しい時も。 『三日月堂珈琲』さんは、
いつも変わらないノスタルジックな温もりで、私たちの心にそっと寄り添ってくれます。
次の雨の日は、大切な本を一冊持って、あの落ち着いた空間の特等席へ出かけてみませんか?
続きは誌面で・・・
